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この当時の手作りのタペストリーの制作には、多くの芸術家と職人の才能が必要でした。最初に芸術家がデザインを考え、次にそのデザインをベースに、その時代の最も有名な画家が実物大の下絵を描きます。それを染織家と織物職人がタペストリーに仕上げていきます。
このタペストリーの下絵は、フランスで最高のタペストリー工房のひとつであり、歴史的にも重要なオービュッソンのアトリエで制作されました。デザインは、ルイ15世とその公妾ポンパドゥール夫人をパトロンとした18世紀のフランス人画家フランソワ・ブーシェのロココ調絵画「中国の庭」を概ねベースとしています。その幻想的なシノワズリの情景には、上品なピンクとブルーの鮮やかな色彩が使われ、豪華な観賞植物を植えた庭には展示用の建物の傍に集まった人々が描かれています。
年代 |
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1850年頃 |
サイズ |
高さ 170 cm 幅 225 cm |